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疾患別解説

ワーファリンコントロールと妊娠・出産

日本心臓財団に寄せられたご相談

num.5256

33歳、 女性: 大動脈弁置換手術後

中学生の時に大動脈弁置換術を受け、ワーファリンの内服をしています。ワーファリンの内服と妊娠、出産は非常に困難なことが多く、結果的にもシビアなところがあると聞いたことがあります。しかし妊娠、出産をあきらめることはできません。

医師から、妊娠に際しては再手術(生体弁置換、ロス手術)、ヘパリンコントロールを聞きました。
ヘパリンコントロールでの出産件数はどのくらいあるのでしょうか。また受け入れの施設があれば教えてください。

日本心臓財団からの回答

現在ワーファリンを服用中ということですが、すでに20年近く経過しているわけで、非常にうまくコントロールしておられると思います。
ワーファリンを服用したままの出産というのは、ご承知のように現在では勧められないことです。ワーファリンの服用時に生まれてくる子どもさんに対する催奇形性と、出血の問題などからこれを受け入れてくれる施設はほとんどないと思います。

どうしても妊娠、出産をご希望なら、少なくとも妊娠の初期と出産前後には入院をして、ワーファリンをヘパリンに変えて出産し、出産直後に再びワーファリンに変更するという操作が必要になります。入院期間も非常に長くなりますし、大変な作業になると思います。しかし可能性がゼロではありませんので、担当してくれる医師がいるかどうかが問題だと思います。心臓外科をやっている病院であれば、やってできないことはないのですが、引き受けてくれるところは少ないと思います。ある循環器専門病院の産科では、どうしてもと言われれば引き受けているようですが、それでも流産することも多く、大変むずかしいようです。

また、聞いておられる生体弁への再弁置換後の出産につきましては、年齢から言いますと生涯に今一度弁置換を必要とすることになると思います。若いときに置換するほど、生体弁は石灰化や変性を起こしやすいからです。一方、ロス手術も一つの選択ですが、これは大変大掛かりな手術であり、手術の危険も相当ありますので、あまりお勧めすることはできないと思います。

2007年10月11日

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