疾患別解説

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心筋梗塞治療後の不整脈

46歳 男性
2006年9月16日

右冠動脈急性心筋梗塞によりステント治療をしました。退院後、4日目くらいから不整脈が発生しましたが、心電図検査では治療を要する波形ではないとの診断です。
しかし、その後も息切れと不整脈・動悸が断続的に起きています。不整脈は脈が欠けるほうです。また、動悸といっても脈拍は60以下、血圧も130程度の場合が多く、拍動のみが強く感じる不快感です。
主治医からは、心配する状況ではなく、詳細を気にし過ぎないようにとの指示ですので、これらの症状をシリアスに感じているわけではありませんが、これらは、心筋梗塞等の一般的な後遺症と捉えればよいのでしょうか。
ただ、不快感は如何ともし難いものがあり、業務中では集中力を欠いてしまいます。
よい対処方法があればご享受ください。

回答

急性心筋梗塞症でステントを埋没し、以後の経過は良好のようですが、その4日後から発生している不整脈に関するご質問と存じます。
心筋梗塞後に不整脈が出てくるのは時折あることですが、心配のない不整脈だから気にしすぎないようにというのは適切な助言だと思います。
心筋梗塞後の不整脈に対して抗不整脈薬を常用することに関しては、服用するよりも服用しないほうが生命予後が良いという30年前に出た有名な臨床データがあり、それが根拠になって程度の軽い不整脈には抗不整脈薬を出さないのが普通になっています。
そうはいっても重い不整脈を持った人や軽くても不整脈が起こるたびに気になる人、不安感や不快感を覚える人もあり、そういう場合には薬を処方することになります。
不整脈が起こるたびに不快感を覚えたり、集中力を欠くことを感じる今のような場合には筆者は抗不整脈を必要に応じて頓服薬として(常用する薬ではなく)使用することを勧めています。いちど主治医とよく相談してみては如何ですか。

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