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心膜欠損が見つかり、手術をすすめられた

23歳 女性
2004年11月 2日

23歳の娘のことでご相談致します。
健康診断で不整脈があるということで、大学病院の検査で、心臓の左側1/3度の領域の心膜が欠損していると診断され、手術した方がよさそうだとのことでした。

手術するかどうかは、本人の意思によりますが、親として心配していることは以下の通りです。
1)心膜欠損は先天的のようですが、今まで特別な症状はなかったのに、敢えて手術する必要性があるのでしょうか。
2)手術の方法にはどのようなものがあるのでしょうか。また、リスクも教えてください。

回答

1)心膜欠損があるときには、欠損部から外に心臓の一部が出てきて、欠損部でくびれたりすると、この心臓部分の壊死が起こるということが唯一の起こり得る危険です。したがって、手術の必要性は欠損部の大きさと位置によりきまります。心膜欠損は欠損部が大きければ、むしろ安全なのです。
2)手術の内容としては、欠損部にパッチをあてて塞ぐ方法、飛び出している心臓部分を切除する方法、心膜全部を切除してしまう方法などがあります。手術の危険性は開胸手術ですので、全く安全とはいえませんが、危険はほとんどないといってよいものです。術後には、術後の心膜炎という場合を除いては、心臓機能には影響はありません。簡単な手術ですので、心臓外科を標榜する医師ならば、誰でもできます。
ただ、心膜欠損では、多くの場合は放置することが多いので、娘さんの場合には、手術しなければならないという理由を担当医によく説明していただくことが必要でしょう。

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