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疾患別解説

心臓病と高地療法

日本心臓財団に寄せられたご相談

num.3563

相談内容

日本心臓財団からの回答

心臓病に対する高地治療というのは、日本ではまだ確立されたものはありません。
山岳地形を利用した健康づくりについて、外国の例を紹介してみます。

1)ヒンデラング村(南ドイツ)の健康づくり
ヒンデラング(Hinderang)はドイツの南はずれの谷あいにある人口5,000人程度の村であり、標高850?1,150mの高地に位置しています。四方が山に囲まれ、風が穏やかで、霧の発生も少ないところです。また、空気が澄んでおり、花粉の飛散や家ダニの発生もなく、アトピー性疾患や喘息などのアレルギー性患者には、最高の気候的に恵まれた環境条件を備えています。
ヒンデラング村には年間10万人の来訪客があり、そのうち、70%が観光兼保養客で、30%が治療客です。
医療施設はクリニック3施設、サナトリウム4施設、クアホテル10施設があります。
高地療法の目的は、心肺機能の充実と筋力向上にあると考えられています。

2)ガシュタイナー・ハイルストーレンの温熱坑道療法
オーストリア・ザルツブルグ市の南100kmの地点に、オーストリア最大の温泉保養地バットガシュタインがあります。ここは海抜1,080mの高地で、ハイルストーレンと呼ばれるものがあります。ハイルストーレンとは、ハイル(医療施設)とストーレン(坑道)からなる合成語です。
1,080mの高地にあっても、実際に行われているハイルストーレン療法は、高地療法というよりは温熱療法です。ストーレンは、高温多湿(温度37.0?41.5℃、湿度70?100%)で、空気中にはラドンガスを4.5nCi(ナノキューリ)含んでいます。このラドンガスが皮膚細胞膜に浸透してリンパの流れを亢進して、炎症を防ぐ作用があるといわれています。リウマチ、関節炎、座骨神経痛、外傷性麻痺などに効果があるとされています。
大戦後インスブルグ大学で調査した結果、ハイルストーレン療法はラドンの効果であることが判明し、1953年から坑道療法(ハイルストーレン)が始められています。坑道療法は坑道内に列車を走らせ、1日1回、1クールとして3週間に10?12回行われます。医療職(医師、マッサージ師、理学療法士など)の人達が25人配置され、治療方針は慢性患者の身体に刺激を与えて、機能を回復することにあるといわれています。

2005年10月 6日

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