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疾患別解説

ブルガダ症候群のカテーテル検査のリスク

日本心臓財団に寄せられたご相談

num.8069

29歳、 男性: ブルガダ症候群

サンリズム負荷試験で陽性反応が出ました。主治医より、カテーテルによる精密検査を薦められましたが、カテーテル検査を受けたほうがよいか迷っています。カテーテル検査をすることによって、検査後、通常生活時に不整脈が誘発されやすくなるリスクがあるという記載を何かの文献で見かけたからです。
ただ、父親が40台で深夜の食事中に突然死(急性心筋梗塞との診断)をしているので、検査を受けたほうがよいのか迷っております。
カテーテル検査において通常生活にリスクが伴うのでしょうか。
日本心臓財団からの回答
心電図でBrugada症候群が疑われた場合、coved型と呼ばれる典型的な波形が記録されるかどうかが、さらなる精密検査を行って植込み型除細動器(ICD)の適応を検討するキーポイントの一つになります。
Brugada症候群の波形は変動が大きく、時間帯によって、あるいは日によって波形が変わりますので、典型的な波形を記録して確認することが重要なのです。そのための一つの方法としてサンリズム負荷試験が広く行われています。陽性の反応というのは、典型的なcoved型波形が確認されたということだと思います。
もっと重要なことは家族歴です。お父様が若くして突然死されている点から、(Brugada症候群との診断はついていないようですが)家族歴があると考えるべきでしょう。40歳前後というのはBrugada症候群による心室細動発作あるいは突然死の好発年齢帯です。
上記の2点から、これまで全く症状がないようですが、相談者の方がBrugada症候群である可能性は否定できないと思います。
そこで次に行われるのが心臓電気生理検査(カテーテル検査)です。細い電極を数本末梢血管から心臓に挿入し、心臓内の心電図を記録しながら、心臓の一部を電気刺激し、その反応を観察するという検査です。この検査で、軽い刺激によって簡単に心室細動が誘発される場合には、Brugada症候群の可能性が極めて高いと考えられ、心室細動による突然死を防止するための植込み型除細動器治療の適応と判断されます。
カテーテル検査の危険性を懸念されているようですが、基本的には心配はありません。もちろんカテーテルという異物を体内に挿入するのですから、一時的に反応性の熱が出たり、心臓の周りなどに少し水がたまったりという有害事象はゼロではありませんが、カテーテルによって不整脈が悪化するようなことは考えられません。検査後半日程度は安静が必要ですが、その後は通常の生活に戻れます。

2013年7月11日

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