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疾患別解説

弁置換手術後の心房細動カテーテルアブレーション治療

日本心臓財団に寄せられたご相談

num.7800

70歳、 女性: 心房細動

15年前に機械弁の手術を受けています。今回、心房細動と診断され、完治には手術が必要といわれました。機械弁の入った高齢者の手術のリスクについて教えてください。また、手術以外の治療はありますか。
日本心臓財団からの回答
1.心房細動の根治療法として最近はカテーテルアブレーションが広く行われます。
手や首の静脈から心臓に挿入したカテーテルを用いて、肺静脈を電気的に焼灼・隔離することによって心房細動が起こらない状態を作る方法で、循環器内科医によって1~2日の入院で行われます。成功率は80~90%に達し、重大な合併症は多くありませんが、針を刺した部分からの出血や心臓の周りに少し水がたまる場合があることなど多少の合併症が起こることがあります。
2.上記の治療法に関しては、年齢制限はなく、一般的には心臓弁膜症に対して機械弁を装着している場合でも、ほぼ同様の手技で問題なく行うことができます。
3.ただし機械弁を装着している方では、多くの場合ワルファリンなどによる抗凝固療法が行われており、アブレーション治療に際して、一時ヘパリンに切り替えるなど、治療前後のきめ細かい対応が必要です。
4.心房細動に関しては、心拍数が安定していて心不全を起こす危険性が低い場合には、あえてアブレーション治療などで根治を目指すのではなく、心房内血栓による脳梗塞の発症を防止するためにワルファリンなどによる抗凝固療法を厳密に行いながら様子を見ることもしばしばあります。
5.ご相談の例では機械弁を装着していることから、すでに抗凝固療法が行われているはずで、脳梗塞のリスクは高くないと考えられますので、心房細動があることは容認して、心拍数の調節のみで経過を見るという選択肢もあると思います。

2013年3月14日

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