疾患別解説

疾患別の解説と過去の相談事例がご覧いただけます。

発作性心房細動の治療指針

45歳 男性
2008年8月15日

10代の頃より、鼓動が強く感じられたり、眠れなかったり、時々心臓が遅れて大きく打つのを感じるようになりました。病院で検査してもらっても、治療対象外と言われ、軽い安定剤をいただいていました。過去に脈が突然乱れ出し、長時間治らないような症状は3回だけで、その時に心房細動の発作だと診断されました。直近の発生は2年前です。
最近、心房細動のような長時間の発作はないのですが、突然心臓がとても大きくドキンと鼓動し、2、3秒遅れてまた大きく打つような症状が、月に2回ほど発生するようになりました。ほとんど30秒以内に治まるのですが、その時は心臓が一瞬止まっているように感じ、ドキンという鼓動は体全体で感じられ、死ぬのではないかと恐怖を感じます。このような症状は、昨秋、管理職に昇格してから始まり、時間的には夕刻に多く発生します。今まで医師に言われたとおり、誰にでもあることと放置しておいても良いのでしょうか。

回答

発作性心房細動は年令を重ねるとともに、起こりやすくなります。一旦起こると、数日つづくというようになってくれば、脳梗塞予防のために、血栓防止の薬を服用していただきます。しかし、あなた様のように、起こっても30秒ほどの持続であるのであれば血栓予防の治療も必要ではなく、このまま放置します。そのうち、慣れて平気になるからです。ただし、発作の都度に、苦痛がひどいときには、発作が起こったときに薬を頓服させて、これを停止させることがあります。発作が頻回に起こることが苦痛なのであれば、カテーテル・アブレ?ションという治療を行う場合もあります。
以上が一般的な治療の原則です。死ぬのではないかと思われるというあなた様の症状はよくみられる症状であり、特別なものではありません。一般的な治療の原則からいっても、症状からみても、現在の担当医の治療方針は適切と思われます。
心房細動発作にはストレスが影響します。管理職昇格後に発作が増えたのは、そのためでしょう。業務に慣れてくれば、発作は起こりにくくなると思います。

この回答はお役に立ちましたか?

病気の症状には個人差があります。
あなたの病気のご相談もぜひお聞かせください。

高齢者の心臓病 高齢者の心臓病
CLOSE
ご寄付のお願い