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疾患別解説

乳児の心室頻拍

日本心臓財団に寄せられたご相談

num.8157

3ヵ月、 女性: 心室頻拍の疑い

妊娠中の妊婦健診の際に、胎児の頻拍がみられ(220~240/分)緊急入院をしました。胎児治療を行うこととなり、私にジゴシンの投与、服用を行いましたが、頻拍発作が続いていたため、加えてソタコールの服用も行いました。しかし、頻拍発作が治まらず、そのまま自然分娩で出産しました。
出生1週間後に頻拍発作が起きるようになり、ジゴシンとソタコールを服用することとなりました。
出産した病院では心房頻拍、現在、治療を受けている病院では、心室頻拍だろうと言われています。また、自然治癒している可能性もあるとのことです。
治療方針は、しばらく薬を飲み続けて、徐々に辞めていくとのことですが、(必要であればカテーテルを行うとのこと)辞めるタイミングがとても難しいとのことです。
1)心室頻拍か心房頻拍、または自然治癒しているかもしれないと言われ、病名が定まらないのですが、判断は難しいものなのでしょうか。本当に服用するべき薬なのか定かでないものを毎日飲ませているので、不安です。
2)薬を服用していても発作が起きる可能性はあるのでしょうか。
3)毎日、聴診器で心音を聴くようにはしていますが、頻拍発作が起きているときのサインがあれば、教えてください。
日本心臓財団からの回答
胎児、そして赤ちゃんの時期に不整脈が起こっていて、今後のことも含めて、心配も大きいものと拝察いたします。さて、
 心室頻拍か心房頻拍ということですが、簡単に鑑別する診断がつく場合もありますが、難しいことも少なくありません。新生児の不整脈は、心不全、ショックなどの急激に状態の悪化する場合が非常に少なく、いずれの不整脈の場合も、内科的な治療薬が、同じ場合が少なくありません。
両者の判定が難しい場合には、心臓に血管経由でカテーテルという管を入れて調べる検査を行います。また、症状が強い場合、カテーテルアブレーション(不整脈の回路を焼いてしまう方法)という不整脈治療を行うことがあります。しかし、このような検査、治療は、赤ちゃんに対して危険ですし大きな負担を伴いますので、絶対的に行うことが必要な場合以外は、施行しないことが普通です。
一方で、心臓に形の異常のない不整脈は、成長とともに自然に治ることも少なくありません。このような頻拍の90%は1歳までに治るとする報告もあります。したがって、心不全などの症状がない場合は、投薬あるいは無投薬で様子を見ることが少なくありません。今使っている薬剤は、副作用は少なく、小児でも比較的安全に使えます。頻拍の頻度が減少すれば、やめることも可能です。
不整脈で、悪化する場合は、心不全症状が現れることがあります。ミルクののみが悪い、体重増加が悪い、急に顔色が悪くなるなどです。また、赤ちゃんは脈拍が元々速いので、頻拍発作の時、脈拍の数を数えることは、なれた看護師でも困難です。不機嫌であることなど全体の状態に注意して、心配であれば、受け持ちの先生に相談してください。いずれにせよ徐々に治っていくことが多いので、焦らずに、受け持ちと連絡を取りながら育ててあげてください。

2013年8月 8日

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