2 心電図財団法人日本心臓財団
不完全右脚ブロックの意味は?
2000年1月7日・0121S
75歳、男性
相談内容
父が検診で心臓の「不完全右脚ブロック」と診断されました。
他の検査結果項目(コレステロールや他の臓器など)は特に問題ないようです。
1) 「右脚」とは何でしょうか?それがブロックされるとは、どういうことですか。
2) 危険度はどうなのでしょうか。
3) 特別の検査・治療が必要でしょうか。
4) 他に注意することは何でしょうか。
回答
1) 心臓には右心房、左心房、右心室、左心室があることはご存知だと思います。
心房と心室の間に心房からの電気的信号を心室に伝える橋のような組織があり、これを房室結節と言います。
房室結節からヒス束がでて、これが右心室に行くのと左心室に行くのに分かれ、その先は網目状の細かい繊維になって心室の筋肉に分布しています。この右心室に行くものを右脚、左心室に行くのを左脚といいます。
この筋繊維は、通常の心室の筋肉より電気的信号が伝わるスピードが速く、心室に心房からの電気信号を速く伝え、心臓の収縮を円滑に行っているものです。
右脚は比較的細く、感染症とか動脈硬化とか加齢により変化をきたしやすく、そのため電気信号を右心室に送るのが遅れることがあります。
この現象を右脚ブロックといい、心電図の所見から診断します。
右心室への電気信号の到達が数十ミリ秒遅れるだけで、健常な人にも見られることがあります。
2) 右脚ブロックは正常人にも1%くらいみられ、ほかに心臓疾患がないときは、心配のない所見といえます。
3) 右脚ブロックのみでしたら検査も治療も必要ありません。
狭心症の発作・高血圧・糖尿病などがあれば、心臓の機能に変化がないかどうか調べてもらう必要があるでしょう。
4) 右脚ブロックのみの所見でしたら特に注意をする必要はなく、健常な人と同じ生活でよいと思います。
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