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慢性腎臓病(CKD)と血圧管理〜心血管疾患予防のために〜

企画:日本循環器学会教育研修委員会
監修:伊藤 貞嘉 東北大学大学院医学系研究科内科病態学腎・高血圧・内分泌分野教授
発行:日本心臓財団

CKDとは?慢性腎臓病(CKD)ってどんな病気?

  現在わが国では、人工透析を受けている患者さんは26万人以上おり、さらに毎年1万人ずつ増加し続けています。慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)に対する取り組みが全世界的にも進んでいます。これは、CKDが心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患の危険因子になることが明らかになってきたからです。CKDとは、腎機能の低下や腎障害の所見が慢性的に持続する状態で、治療せずに放置しておくと、やがて末期腎不全となり、人工透析を受けなければ生きられなくなってしまいます。

腎機能の低下が心血管疾患の原因に!腎臓のはたらき

  腎臓の中にある糸球体という毛細血管の集まりは、血液をろ過して尿をつくる「フィルター」の役目を果たしています。CKDで腎臓が障害されると、このフィルターの目が詰まったり、粗くなったりして、老廃物が体にたまったり、尿にたんぱくが出たりするようになります。

腎機能の低下が心血管疾患の原因に!

  これまでも、透析患者が心筋梗塞や脳卒中で死亡する危険が高いことは知られていましたが、最近のさまざまな研究から、腎機能が低下しているだけでも、心血管疾患での死亡率や再発率が高いことが分かってきました。
  CKDの危険因子としては、高血圧、糖尿病、脂質異常症(高脂血症)、喫煙などがありますが、これらはすべて、動脈硬化を進める原因となる心血管疾患の危険因子でもあります。

血圧をきちんと下げることが大切です

  高血圧はCKDの大きな危険因子です。腎機能が低下すれば体内の塩分バランスが崩れて血圧が上がり、血圧が上がれば腎臓が障害されてさらに腎機能が低下する、というように、高血圧とCKDは互いに悪影響をおよぼし合います。降圧目標値
  CKDの人の降圧目標値は130/80mmHg未満ですが、尿たんぱくが1g/日以上ある場合は、125/75mmHg未満を目標としてください。目標値に到達させるために、何種類かの降圧薬を併用する場合もありますので、お薬は医師の指示を守ってきちんと服用してください。
  厳格な血圧の管理は、CKDの進行を遅らせ、心血管疾患にならないためにも重要です。特に、夜間高血圧や早朝高血圧はCKDを悪化させるといわれています。家庭でも血圧測定を行い、きちんと血圧を管理しましょう。

日本心臓財団とは
日本心臓財団は、わが国三大死因のうちの心臓病と脳卒中の制圧を目指して、1970年に発足いたしました。当財団は、研究に対する助成や予防啓発、また世界心臓連合加盟団体としての諸活動を通して、心臓血管病の予防・制圧に努めております。当財団は皆様のご寄付により運営されています。どうぞ皆様のご協力をお願い申しあげます。


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