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高血圧と糖尿病を合併すると...(2007年発行)

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企画:日本循環器学会教育研修委員会
監修:島本 和明 札幌医科大学内科学第二講座 教授
発行:日本心臓財団

高血圧×糖尿病
血圧管理に注意

  いまや、日本人の国民病ともいえる高血圧と糖尿病。その患者数は、高血圧が約3500万人、糖尿病は予備軍も含めれば1620万人にのぼり、今後さらに増加すると予想されています。
  また、ある報告では、糖尿病の人の約6割が高血圧を合併しているといわれています。
  高血圧や糖尿病は、自覚症状なく進行し、さまざまな病気を引き起こすため、サイレントキラー(静かなる殺し屋)と呼ばれています。一つだけでも、さまざまな病気の引き金になりますが、両方が重なると、動脈硬化が急速に進み、心臓病や脳卒中などの命をおびやかす病気になる危険はさらに高まります。また、高血圧によって、糖尿病の合併症である腎症や網膜症が悪化することも知られています。

血圧が少し高い状態でも、脳卒中心臓病のリスクは高い!!

  高血圧と診断され、治療が必要になるのは140/90 mm Hg以上の場合ですが、糖尿病の人では、血圧が少しでも高いと動脈硬化が進み、脳卒中や心臓病の危険が高まるので、130/80 mm Hg以上でも治療が必要になります。
  糖尿病に合併した高血圧の治療は、生活習慣の改善を中心に血糖コントロールをしっかり行い、それでも血圧が下がらなければ、降圧薬を服用します。血糖測定はもちろん、ふだんから血圧も測定し、少し高いうちから積極的に治療することが重要なのです。

しっかり血圧を下げて、 心臓病を予防!!

  近年、さまざまな研究により、糖尿病と高血圧を合併している人は、しっかり血圧を下げることによって、心臓病や脳卒中になる危険を減らせることが明らかになっています。
  しかし、厳格な血圧コントロールが求められているにもかかわらず、糖尿病や腎障害のある人では、約85%が降圧目標に到達できていないのが現状です。
  決められた降圧薬を正しく服用し、血圧をきちんとコントロールしましょう。また、降圧薬を飲んでもきちんと血圧が下がらない場合は、長時間作用型の降圧薬に変更するなど、対処法がありますので、医師に相談しましょう。

血圧コントロールの目標は?

高血圧の人の降圧目標は130/85mmHg未満ですが、日本高血圧学会では、糖尿病の人、とくに糖尿病性腎症がある人には、より低い目標値を設定し、厳格な血圧コントロールを呼びかけています。


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