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こんな症状があったらー心不全の初発症状

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こんな症状があったら ー 心不全の初発症状
監修:北畠 顕(北海道大学大学院医学研究科循環病態内科教授) 
心不全とは
イメージ  心不全とは、心臓のポンプとしての働きが低下して、全身の臓器に必要な血液量を送ることができなくなった状態をいいます。
 心不全は一つの疾患ではありません。心臓のさまざまな疾患(虚血性心疾患、心筋症、弁膜症など)が最終的に至る症候群を意味します。
 心臓のポンプ機能が低下すると、心臓だけでなく全身にいろいろな症状が現れます。
心不全の多彩な症状

説明図


心不全の代表的な自覚症状は、動悸や息切れ、呼吸困難、むくみです。最初は坂道や階段を上る時に動悸や息切れが起こり、病状が進行すると平地を歩いても息苦しくなります。さらに進むと、夜、床につくと咳が出たり、息苦しさで寝られなくなったりします。また足にむくみが出ることもあります。
これらの症状は、(1)ポンプ機能低下に伴い全身の臓器に十分な血液が流れないことから起こる症状と、(2)全身の血液が心臓に戻りにくく、うっ滞することによって起こる症状に分けて説明することができます。
 夜間頻尿

 
疲労感・冷感 脳循環障害

 

(1)ポンプ機能低下に伴う症状

疲労感、脱力感:心臓から送られてくる血液量が少なくなるため、筋力が低下し、疲れやすくなります。
四肢の冷感・チアノーゼ:末梢に血液が行きにくいため、頬、耳たぶ、手足の指先が冷たく、青色を帯びてきます。
その他:心不全の初期には夜間の頻尿が認められることがあります。

 
息切れ 呼吸困難

(2)血液のうっ滞によって起こる症状

息切れ:血液が心臓に戻りにくく、血液中の水分が血管から肺にしみ出すようになると軽い運動でも息切れするようになります。
呼吸困難:夜間就寝中に起こる呼吸困難を発作性夜間呼吸困難といいます。そうした場合、イスに腰掛けるなどの姿勢をとると呼吸が楽になります。これを起坐呼吸と呼んでいます。ときに気管支喘息と誤ることがあります。
むくみ(浮腫):うっ滞した静脈から水分がしみ出た状態をいいます。下肢によくみられ、むこうずねの下あたりを強く抑えると指のあとが残ります。また、むくみがあるとその分体重が増加しますので、短期間で体重が増加する場合は要注意です。
その他:食欲不振や時に頸静脈の怒張がみられます。

動悸 むくみ

 最近よくみられるのが高齢者の心不全です。高齢者の場合、日常生活では症状がはっきりとは現れないことが多く、息切れなどがあっても歳のせいと思い、見過ごしがちです。風邪などを引いた時に、急に心不全症状が現れるといったことがあります。心不全による脳循環障害を起こすこともあるので、原因のわからない痴呆症状など精神症状が現れたら注意をしてください。
 高齢者は全身の水分量が少ないため、脱水により心拍出量が低下しやすかったり、逆にむくみが現れやすいのが特徴です。また、心臓に血液が戻ることが障害され(拡張不全)、通常の検査では原因がわかりにくく、死亡率が高いことも特徴です。 
これまで紹介した心不全の症状に気づいたら,なるべく早く病院に行き、循環器専門医に相談することをお奨めします。 

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