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慢性心不全治療ガイドライン・エッセンス

心不全の重症度分類
1)NYHA(New York Heart Association)分類
Ⅰ度:心疾患はあるが身体活動に制限はない。
日常的な身体活動では著しい疲労、動悸、呼吸困難あるいは狭心痛を生じない。
Ⅱ度:軽度の身体活動の制限がある。安静時には無症状。
日常的な身体活動で疲労、動悸、呼吸困難あるいは狭心痛を生じる。
Ⅲ度:高度な身体活動の制限がある。安静時には無症状。
日常的な身体活動以下の労作で疲労、動悸、呼吸困難あるいは狭心痛を生じる。
Ⅳ度:心疾患のためいかなる身体活動も制限される。
心不全症状や狭心痛が安静時にも存在する。わずかな労作でこれらの症状は増悪する。
(付) Ⅱs 度:身体活動に軽度制限のある場合
        Ⅱm 度:身体活動に中等度制限のある場合

2)AHA/ACC (American Heart Association / American College of Cardiology)ステージ分類
ステージA:危険因子を有するが、心機能障害がない
ステージB:無症状の左室収縮機能不全
ステージC:症候性心不全
ステージD:治療抵抗性心不全

 
心不全の重症度からみた薬物治療指針
慢性心不全2.jpg
「循環器病の診断と治療に関するガイドライン:慢性心不全治療ガイドライン(2010年改訂版)http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2010matsuzakih.pdf (2013年8月閲覧)」より


経口心不全治療薬の選択
クラスⅠ 通常適用され、常に容認される治療
1 禁忌となる場合を除いて、ACE(アンジオテンシン変換酵素)阻害薬を使用する。
2 ACE阻害薬に忍容性のない場合はARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)を使用する。
3 頻脈性心房細動ではジゴキシン投与
4 症状のある患者ではβ遮断薬の導入
5 うっ血症状があるときにはループ利尿薬、サイアザイド系利尿薬
6 利尿薬、ACE阻害薬がすでに投与されている重症患者への抗アルドステロン薬
 
クラスⅡa 有用であることが支持される
1 洞調律の患者にジギタリスの投与
2 ARBとACE阻害薬との併用
3 経口強心薬の短期投与
4 無症状の左室収縮機能不全患者へのβ遮断薬導入
5 重症不整脈とそれに基づく心停止の既往のある患者へのアミオダロン投与
 
クラスⅡb 有用であることが確立されていない
1 硝酸イソソルビトとヒドララジンの併用
2 β遮断薬導入時の経口強心薬の併用
3 ループ利尿薬、サイアザイド系利尿薬、抗アルドステロン薬以外の利尿薬
 
クラスⅢ 一般に適応とならない、あるいは禁忌ともいわれる
1 無症状患者への経口強心薬の長期投与
2 狭心症、高血圧がない患者へのカルシウム拮抗薬
3 クラスⅠ抗不整脈薬の長期経口投与 

「循環器病の診断と治療に関するガイドライン:慢性心不全治療ガイドライン(2010年改訂版)http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2010matsuzakih.pdf (2013年8月閲覧)」より

*クラスⅠ:エビデンスから通常適応され、常に容認される
 クラスⅡa:エビデンスから有用であることが支持される
 クラスⅡb:有用であるエビデンスはまだ確立されていない
 クラスⅢ:一般に適応とならない、あるいは禁忌である


主な経口心不全治療薬の用量
用量2.jpg

「循環器病の診断と治療に関するガイドライン:慢性心不全治療ガイドライン(2010年改訂版)http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2010matsuzakih.pdf (2013年8月閲覧)」より


心不全の運動療法の禁忌
運動禁忌2.jpg

「循環器病の診断と治療に関するガイドライン:慢性心不全治療ガイドライン(2010年改訂版)http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2010matsuzakih.pdf (2013年8月閲覧)」より


心不全の運動療法における運動処方
運動処方.jpg

「循環器病の診断と治療に関するガイドライン:慢性心不全治療ガイドライン(2010年改訂版)http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2010matsuzakih.pdf (2013年8月閲覧)」より


*日本循環器学会の循環器病の診断と治療に関するガイドライン:慢性心不全治療ガイドライン(2010年改訂版)より引用・作成いたしました。
 

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